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便秘外来

便秘外来とは?

便秘外来とは?-うつぼ公園ひらやま内科・内視鏡クリニック大阪
便秘外来は、便秘に悩む患者様に対して、専門的な診断と治療を提供する診療科です。

便秘は、体質、年齢、性別、生活習慣、ストレス、基礎疾患、さらには大腸がんなどの腫瘍性病変など、さまざまな要因で引き起こされます。当院では、問診や診察、内視鏡検査などを通じて、便秘の原因を特定し、最適な治療法を提案します。

自己判断で市販の便秘薬を使用することは危険なため、専門的な診療を受けることをお勧めします。

大腸カメラ検査について
詳しくはこちら

このような便秘の症状は
ございませんか?

  • 3日以上排便がない
  • お腹が張っている
  • 便が硬く、コロコロとしている
  • 排便後もスッキリせず、残便感がある
  • 便が硬くて、排便時に痛みを感じる
  • 便秘薬の効果が感じられない、または、服用回数が増えてきた

危険な便秘の症状

  • 5日以上排便がない
  • 下痢と便秘を繰り返す
  • 激しい腹痛がある
  • 便に血や粘液が混じっている
  • 吐き気や発熱がある

これらの症状は、放置すると重篤な状態に陥る可能性もあります。
自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

便秘の種類と原因

便秘の種類と原因-うつぼ公園ひらやま内科・内視鏡クリニック大阪便秘は、いくつかのタイプに分類され、それぞれ原因が異なります。

機能性便秘

最も一般的な便秘のタイプで、生活習慣やストレス、加齢などが原因で腸の働きが乱れ、便秘が起こります。
機能性便秘には、弛緩性、けいれん性、直腸性の3タイプがあります。

弛緩性便秘

弛緩性便秘は、腸の筋肉が緩み、ぜん動運動が低下することで起こります。
便が大腸内に長時間滞留するため、水分が過剰に吸収され、便が硬くなってしまいます。
便秘の中でも特に頻度が高く、女性や高齢者に多くみられます。
お腹の張り、残便感、食欲不振、肩こり、肌荒れ、イライラなどの症状が現れることもあります。
水分不足、食物繊維不足、運動不足、腹筋力の低下、極端なダイエットといった生活習慣の乱れによって引き起こされることがあります。

けいれん性便秘

けいれん性便秘は、副交感神経が過剰に優位になることで、腸が過度に緊張し、便がスムーズに運ばれなくなることで起こります。
便は、ウサギの糞のようにコロコロとした小さな形になりやすく、食後に下腹部痛や残便感を伴うこともあります。
便秘と下痢を交互に繰り返すことも少なくありません。
環境の変化や精神的ストレス、過敏性腸症候群(IBS)などが原因となることがあります。

直腸性便秘

直腸性便秘は、便が直腸に到達しても、排便反射がうまく働かず、便意を感じにくい状態になることで起こります。
その結果、直腸に便が停滞し、排便が困難になります。

高齢者や寝たきりの方のほか、羞恥心や痔などから排便を我慢する習慣がある方に多くみられます。
また近年、温水洗浄便座の使用により、肛門の奥まで水を入れる習慣が原因で、直腸の神経が鈍くなり、便秘になるケースが増えています。

器質性便秘

器質性便秘は、腸そのものの構造的な問題によって、便の通過障害が起こるタイプの便秘です。
大腸がん、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、腹部手術後の腸の癒着などが原因として考えられます。
女性の場合は、直腸の一部が膣に入り込んでしまう『直腸瘤』も、器質性便秘の原因として多くみられます。
器質性便秘の治療では、まず原因となっている病気を治療することが重要です。

症候性便秘

症候性便秘は、他の病気の影響で起こる便秘です。
具体的には、糖尿病、甲状腺疾患、膠原病、脳血管障害、パーキンソン病、自律神経疾患などによって、ホルモンの分泌異常や神経系の異常が起こることで、腸のぜん動運動が弱まり、便秘になりやすくなります

薬剤性便秘

薬剤性便秘は、服用している薬の副作用によって起こる便秘です。
咳止めや抗うつ薬、抗コリン薬(前立腺肥大症、ぜんそく、パーキンソン病などの治療薬)などは、腸のぜん動運動を抑制する作用があるため、便秘の副作用が出ることがあります。

女性が便秘になりやすい理由

女性が便秘になりやすい理由-うつぼ公園ひらやま内科・内視鏡クリニック大阪女性は筋力が弱く、ホルモンの影響を受けやすいため、便秘になりやすい傾向があります。特に妊娠中や生理前は黄体ホルモンの影響で腸の動きが鈍くなり、便秘が起こりやすくなります。

女性は、男性と比べて便秘になりやすい傾向があります。これは、筋力や女性ホルモンの影響が考えられます。一般的に、女性は男性に比べて腹筋などの筋力が弱いため、排便時に十分な力で便を押し出すことができず、腸内に便が溜まりやすい傾向があります。

また、腹筋が弱いことで腸が下がりやすく、胃下垂や内臓下垂にもなりやすい傾向があり、これらの状態は腸の収縮を鈍らせ、便秘の原因となります。
女性ホルモンも、排便に影響を与えます。

便秘で吐き気や腹痛などが
起こるのはなぜ?

吐き気が起こる原因

便秘になると、腸内に便が滞留し腸全体の運動が低下するため、消化液が消化管に溜まりやすくなり、吐き気を引き起こすことがあります。

また、大腸内に溜まった大量のガスが胃を圧迫することで吐き気が生じることもあり、この場合は、臭いの強いおならが出やすくなることもあります。

吐き気は、嘔吐する直前の状態だけでなく、胃の不快感や食欲不振、めまいなども含みます。
便秘が原因で起こる腹痛や吐き気には、さまざまな要因が考えられます。

腹痛が起こる原因

便秘によって腹痛が起こる主な原因は、便が腸内に長時間滞留することで、便の出口が塞がれてしまうことです。

便の出口が塞がり、腸内に便が溜まっている状態でも、腸は便やガスを肛門の方へ押し出そうとするため、腹痛が生じます。
特に、腸がたるんでいて便が溜まりやすいS状結腸で起こりやすいため、左下腹部によく痛みが生じます。

また、便秘の際に、いつも同じ場所にお腹の痛みを感じる場合は、その部分の腸がねじれている可能性も考えられます。

便秘外来で行う検査・診察

問診・診察

問診と診察を通して便秘の状態を把握し、便秘の種類に合わせた治療法を行います。

生活習慣の見直しや食生活の改善、運動療法は、どのタイプの便秘にも有効です。

検査の結果、病気が原因で便秘になっていることが疑われる場合は、必要な精密検査や治療についてご説明し、必要に応じて連携病院をご紹介しますのでご安心ください。

腹部超音波検査
(腹部エコー)

便秘以外の腹痛の原因がないかを調べます。

腹部レントゲン検査

腸内に便がどの程度溜まっているのか、腸閉塞を起こしていないかなどを調べます。

血液検査

薬剤を処方するために、血液の状態を確認します。

その他

必要に応じて、便検査や大腸カメラ(大腸内視鏡検査)などを行います。

便秘の治療方法

生活習慣改善

便秘を解消し、再発を防ぐには、正しい排便習慣を身につけ、食生活を改善し、適度な運動を習慣化することが大切です。

当院では、患者様一人ひとりに合わせた具体的なアドバイスを行っています。大切なのは、無理せず、ストレスなく、継続することです。できることから少しずつ、生活に取り入れていきましょう。

薬物療法

便秘の症状や状態に合わせて、下剤や腸内細菌叢を整える薬、腸の機能を改善する薬、漢方薬などを処方します。

近年では、新しいタイプの便秘薬も登場しており、これまで効果を実感できなかった方も、諦めずにご相談ください。ご不安な点や、気になることがございましたら、お気軽にお申し付けください。