当院の内科
当院では、地域の皆様の健康増進に貢献するため、生活習慣病をはじめとする内科診療に力を入れております。 健康に関する不安や悩みをお持ちの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
このようなお悩みはございませんか
- 発熱
- のどの痛み
- 咳・痰
- 鼻汁
- 頭痛
- 以前は血圧が低かったが、最近高くなった
- 健康診断で異常を指摘された(コレステロールや肝臓の数値など)
- 疲れが取れない、睡眠不足、食欲不振
当院では、これらの症状にお困りの患者様に対して、問診、血液・尿検査、レントゲン検査、エコー検査などを行い、適切な診断を行います。これらの症状は放置すると悪化する可能性があるため、お早めにご相談ください。
発熱外来について
当院では、消化器に関連する疾患の診療を中心に行っておりますが、発熱などの症状をお持ちの患者様も対応しております。特に、発熱が伴う胃腸の不調や感染症の疑いがある場合は、専門的な診断と治療が可能です。感染対策を徹底した上で、迅速かつ的確な対応を心掛けておりますので、発熱でお困りの際も安心してご相談ください。
生活習慣病
糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、症状がないまま進行することが少なくありません。
そのため、特定健診などで定期的に健康状態を確認することが重要です。また、生活習慣病は複数の疾患が重なることがあり、その結果、症状の悪化や心臓病、脳卒中などの重篤な疾患に繋がるリスクが高まります。
高血圧
高血圧症とは、病院での測定結果が、上の血圧が140mmHg以上、下の血圧が90mmHg以上の状態を指します。(mmHg:ミリメートル水銀柱)ご自宅での測定であれば、上の血圧が135mmHg以上、下の血圧が85mmHg以上を高血圧症と判断します。
病院よりもリラックスできる環境である自宅では、血圧が低めに測定される傾向があるためです。血管が健康な状態であれば、血圧は基準値内に収まります。
しかし、動脈硬化などで血流が悪くなると、心臓はより強い力で血液を送り出そうとするため、血圧が上昇してしまいます。この状態が続くと、高血圧症と診断されます。
症状
高血圧症は、初期段階では自覚症状が現れないことが多く、動脈硬化が進行するまで気づかないケースも少なくありません。
そのため、定期的な血圧測定が重要となります。
動脈硬化が進行すると、その部位に応じて様々な症状が現れます。
例えば、心臓の血管で動脈硬化が進むと、胸の締め付け感が生じ、場合によっては意識を消失することもあります。また、脳血管で動脈硬化が進むと、脱力感や激しい頭痛が生じます。
また、体の左右どちらか一方の脳血管が硬化すると、その側の半身に痺れや運動障害が起こることがあります。
原因
また、高血圧が続くと血管が硬く厚くなる動脈硬化が進行し、血液の流れが悪くなります。すると、心臓はさらに強い力で血液を送り出そうとするため、血圧がさらに上昇するという悪循環に陥ります。
遺伝的な要因としては、両親が共に高血圧症の場合、子供が発症する確率は約50%、両親のどちらか一方の場合では約30%という報告があります。
これは、高血圧の遺伝子そのものが遺伝するのではなく、体質が遺伝することによるものであると考えられています。
また、親子で食習慣などの生活習慣が似ていることも影響すると考えられています。
環境的な要因としては、下記のようなものが挙げられます。
原因 |
影響 |
肥満 |
脂肪細胞から分泌される物質の中には、血圧の上昇や動脈硬化を促進するものがあります。 |
過剰な塩分摂取 |
体内の塩分濃度を一定に保とうとする働きがあるため、塩分の過剰摂取は、血液量増加につながり、血圧上昇の原因となります。 |
カリウム摂取不足 |
カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分の構成要素)を排出する働きを助けます。 |
過剰な飲酒 |
日常的に大量のアルコールを摂取すると、血圧が上昇し、動脈硬化も促進されます。 |
精神的ストレス |
ストレスを感じると交感神経が活発になり、心臓の収縮力や心拍数を増加させ、血管を収縮させます。 |
運動不足 |
運動不足は血行不良を招き、血圧上昇の原因となります。 |
喫煙 |
タバコに含まれるニコチンは、交感神経を刺激し、血管を収縮させるホルモンの分泌を促します。また、血液中の活性酸素を増加させ、動脈硬化を促進する原因となります。 |
脂質異常症
脂質異常症とは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪が血液中に過剰に存在するか、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が不足している状態を指します。
以前は総コレステロール値が一定値を超えると「高脂血症」と診断されていましたが、現在では心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めるLDLコレステロールの管理が重視されています。コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となる重要な脂質です。
症状
しかし、動脈硬化が進行することで重大な健康リスクを伴います。遺伝性の脂質異常症である「家族性高コレステロール血症」では、手足の腱や皮膚に脂肪の塊ができたり、眼の黒目の縁に白いリングが現れることがあります。
原因
特に内臓脂肪型肥満の方は、LDLコレステロールや中性脂肪が増加しやすく、HDLコレステロールが減少しやすい傾向があります。
また、遺伝的要因による「家族性高コレステロール血症」もあります。このタイプではLDLコレステロール値が高く、動脈硬化のリスクも高いのが特徴です。
家族に脂質異常症の方がいる場合や、若くして心筋梗塞を発症した家族がいる場合は、家族性高コレステロール血症の可能性がありますので、一度LDLコレステロール値の測定をお勧めします。
糖尿病
糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高い状態が続く病気です。
糖質は体や脳のエネルギー源として重要で、消化されてブドウ糖に分解され、血液中に吸収されます。このブドウ糖を血糖と呼びます。
通常、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、血糖を細胞に取り込み、エネルギー源として利用したり、備蓄したりすることで、血糖値は適切に保たれます。
しかし、インスリンの分泌が不足したり、その働きが低下すると、血糖が細胞に取り込まれにくくなり、高血糖の状態が続きます。これが糖尿病です。
高血糖が続くと、血管が傷つき、動脈硬化を引き起こします。細い血管での動脈硬化は失明や腎不全、大きな血管での動脈硬化は心臓病や壊疽の原因となります。これらを「糖尿病合併症」と呼びます。
糖尿病合併症は、一度進行すると完治が難しいことが多いですが、適切な治療で血糖値をコントロールすれば、進行を抑えられます。早期発見・早期治療が重要です。健康診断で糖尿病の疑いを指摘された方、治療をためらっている方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。ここからは、1型糖尿病と2型糖尿病について説明します。
1型糖尿病
1型糖尿病は、膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなるため、インスリン注射が必要となる病気です。
発症の速度によって、以下の3つに分類されます。
劇症1型糖尿病
急性発症1型糖尿病
数か月の間にインスリン依存状態に進行するタイプです。
初期症状が現れた後、一時的にインスリン治療が不要となる「ハネムーン期」が見られることがありますが、この期間は一時的なものです。
また、このタイプでは自己抗体が検出されることが多いのが特徴です。
緩徐進行1型糖尿病
数年をかけてインスリン分泌が徐々に低下するタイプです。
初期段階では2型糖尿病と似た方法で管理できる場合もありますが、自己抗体が陽性であることから、緩徐進行1型糖尿病と診断されることがあります。
早期にインスリン治療を開始することで、膵臓の機能を保護することが期待されます。
原因
原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因やウイルス感染症などをきっかけに、免疫異常が起こり、自分の細胞を攻撃する「自己抗体」が作られることが関係すると考えられています。
症状
1型糖尿病の原因は、膵臓でインスリンを分泌するβ細胞が破壊されることにあります。この破壊は、遺伝的な要因やウイルス感染が引き金となり、免疫系が異常を起こして自己抗体が作られることで引き起こされると考えられています。
1型糖尿病の症状は急激に現れることが特徴で、特に急性合併症として発症する場合が多いです。主な症状は以下の通りです。
-
- のどの渇き
- 頻尿
- 著しい疲労感
- 急激な体重減少
症状が進行すると、呼吸困難、吐き気、嘔吐、意識障害などが現れ、生命の危険を伴うこともあります。
2型糖尿病
2型糖尿病は、国内の糖尿病患者の95%以上を占める、最も一般的なタイプの糖尿病です。
原因
2型糖尿病は、国内の糖尿病患者の95%以上を占める、最も一般的なタイプの糖尿病です。インスリンの分泌量が不足したり、体がインスリンを適切に活用できなくなる(インスリン抵抗性)ことが原因で発症します。
-
- 肥満
- 高脂肪食の摂取
- 過食、早食い、ドカ食い
- 不規則な食生活
- 運動不足
- ストレス
- 遺伝的要因
症状
2型糖尿病は初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、合併症が進行すると以下のような症状が現れます。
-
- 頻尿
- 性機能障害(EDなど)
- 手足の感覚鈍麻や、チクチクと刺すような痛みを感じる
- 切り傷などの皮膚の治りが悪い
- 感染症にかかりやすくなる
その他の糖尿病
1型糖尿病や2型糖尿病、妊娠糖尿病以外にも、遺伝子の異常や他の病気、薬剤の影響で発症する糖尿病があります。
原因
原因として、以下のようなものがあります。
-
- 内分泌疾患(血糖値を上昇させるホルモンの分泌過剰)
- ステロイド薬の使用
- インスリンの作用に関わる遺伝子の異常
- 膵臓や肝臓の病気による手術の影響
高尿酸血症(痛風)
「風が吹くだけで激痛が走る」と言われる痛風は、血液中の尿酸値が上昇することで引き起こされます。尿酸が結晶化し、関節に沈着することが原因で、激しい痛みを伴います。女性ホルモンは尿酸の排出を助けるため、痛風は主に男性に多く見られます。
痛風発作は、通常、1週間程度で痛みが治まりますが、発作が繰り返し発生することが多いため、長期的な治療が必要です。尿酸値をコントロールするための薬物治療や、食生活の改善が重要な治療法となります。
原因
これにより、血液中の尿酸濃度が高まり、尿酸が溶けきれずに結晶化して関節に沈着し、炎症を引き起こします。この炎症が痛風発作を引き起こす原因となります。
症状
痛風の典型的な症状は、激しい痛みです。約7割の人が足の親指の付け根に痛みを感じますが、かかとや手、膝、足の甲などにも痛みが生じることがあります。
痛みは夜中から明け方にかけて強くなり、数日間続くことが多いです。痛風を放置すると、尿管結石や腎障害などの深刻な合併症を引き起こすリスクが高まります。
痛みが治まった後も、高尿酸血症という根本的な原因の治療を続けることが重要です。痛風は長期的な管理が必要であり、医師の指導に従って適切な治療を受けることが、再発を防ぎ、健康を守るために大切です。
当院の消化器内科
当院では、消化器系の疾患に関する総合的な診療を行っています。来院される患者様の症状は、倦怠感、食欲不振、貧血、体重減少、腹痛、吐血、下血、黄疸など、多岐にわたり、その程度もさまざまです。消化器の不調があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
このようなお悩みはございませんか
消化器の不調として、以下のような症状がみられることがあります。これらの症状にお悩みの方は、お早めにご相談ください。
- 食欲不振、倦怠感、貧血、体重減少
- 胃もたれ、吐き気(嘔気)、嘔吐、おなかの張り
- 胃痛(心窩部痛)、腹痛、背部痛、腰背部痛
- のどのつかえ、胸のつかえ、胸焼け
- 下痢、便秘、便が細くなった
- 吐血、下血・血便、黒色便
- 体が黄色くなる(黄疸)
- 検診で異常を指摘された(バリウム検査の異常、ピロリ菌陽性、便潜血反応陽性など)
消化器内科で診療可能な疾患
食道・胃に関する疾患
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸や胃の内容物が食道へ逆流し、食道粘膜に炎症を引き起こす病気です。
主な症状
胸やけや呑酸(酸っぱい液体が喉に上がってくる感覚)といった不快な症状が現れます。
また、胸の痛みや嚥下困難、慢性的な咳がみられることもあります。
原因
この病気の原因にはいくつかの要素が関わっています。まず、胃と食道の間にある「扉」のような役割を持つ筋肉(下部食道括約筋)が弱くなることで、胃の中の内容物が食道に逆流しやすくなります。
さらに、肥満や妊娠などによるお腹の圧力上昇も原因の一つです。また、食道と胃のつなぎ目に裂孔ヘルニアという小さな傷ができると、逆流が起こりやすくなります。生活習慣も症状に影響を及ぼし、脂っこい食事や辛い食べ物、コーヒー、アルコール、喫煙などが症状を悪化させる要因となることがあります。
診断
胃カメラ検査をすることで、食道・胃・十二指腸の粘膜を詳細に観察して、炎症、びらん、潰瘍の有無を確かめることができます。また食道裂孔ヘルニアの有無、胃と食道の境目の状態も確認できます。また検査中に組織を採取して病理検査を行えますので、多くの疾患の確定診断が可能です。
治療
治療では、まず生活習慣の見直しが重要です。食事の量を減らし、ゆっくりと食べることや、就寝前の3時間は食事を控えるようにすることで症状が緩和されることがあります。また、辛い食べ物や酸味の強い食事、アルコール、カフェインなどの刺激物を避けることが推奨されます。禁煙や適切な体重管理も効果的です。
薬による治療では、胃酸を抑える薬が使用されます。プロトンポンプ阻害薬(PPI)や胃酸を中和する制酸薬が一般的で、これらは医師の指示に従って服用します。
さらに、姿勢の工夫も有効です。食後すぐに横になることを避け、就寝時には上半身を少し高くして眠るといった方法が推奨されます。また、ストレスが症状を悪化させることがあるため、リラックスできる時間を持つことも大切です。当院では、患者様の症状や生活スタイルに合わせた治療をご提案し、改善をサポートします。
食道がん
食道がんは、食道の粘膜に発生するがんです。初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、病状が進行すると、喉の違和感や食事時に食べ物がつかえる感覚、胸痛などの症状が出現します。
胃がん
胃がんは、日本人によくみられるがんです。
初期症状が乏しいため、健康診断や人間ドックで初めて発見されるケースが多くみられます。胃カメラ検査によって早期発見が可能であり、早期に適切な治療を行えば完治も期待できます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の多くは、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因とされており、除菌治療によって症状の改善が期待できます。
胃カメラ検査で胃潰瘍・十二指腸潰瘍と診断された方は、保険適用で2回までピロリ菌の除菌治療を受けることができます。
感染性胃腸炎
抗生剤などに関連する薬剤性腸炎以外の感染性胃腸炎のほとんどは、細菌やウイルスによる経口感染が原因で起こり、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、発熱などの症状が現れます。
多くは数日で症状が治まるため、発症時の状況や症状から診断し、治療を行うケースがほとんどですが、症状によっては、便検査で原因となる細菌やウイルスを特定し、確定診断を行います。
大腸に関する疾患
大腸がん
大腸がんは大腸粘膜にできる悪性腫瘍です。食生活の変化や高齢化に伴い、患者数が増加しています。特に女性の罹患率が高く、がん死亡原因の第1位です。早期発見が治療成功の鍵であり、定期的な大腸カメラ検査をお勧めします。
便潜血検査で陽性が出た場合、または便秘や血便の症状がある場合は、早めの受診が推奨されます。大腸カメラ検査は苦痛を伴うイメージが強い検査ですが、当院では鎮静剤を使用し、患者様の負担を軽減した検査を行っています。
大腸ポリープ
大腸ポリープは、大腸の粘膜にできるイボ状の突起物で、その大きさや形はさまざまです。
ほとんどの大腸ポリープは腫瘍性で、一般的に、腫瘍性ポリープ(腺腫)は徐々に大きくなり、大腸がんに進展するケースが多くみられます。
また、一部に非腫瘍性のものも見られ、非腫瘍性ポリープの中でも、10mmを超える過形成ポリープの場合、大腸がんへと進展するリスクが高いとされています。
当院では、日帰りでの大腸ポリープ切除術に対応しています。
虚血性腸炎
大腸粘膜への血流が滞り、炎症や潰瘍を引き起こす病気です。突然の腹痛や下痢、血便が症状として現れ、慢性的な便秘のある高齢女性に多く見られます。早期診断と治療が重要です。
血便・便潜血
血便とは、便に血液が混じっている状態を指し、健康診断などで行われる便潜血検査によって見つかることもあります。
便潜血検査で陽性が出た場合、大腸がんの有無を調べるため、大腸カメラ検査を受ける必要があります。
腹痛
腹痛は日常的に多くの方が経験する症状ですが、その原因は非常に幅広く、診断が難しい場合も少なくありません。
血液検査だけで原因が特定できないこともあり、腹部エコーや腹部CTなどの画像検査を組み合わせて、より詳細な診断を行う必要があります。
場合によっては複数回の検査を実施し、病気の特定に努めることが重要です。
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎は、下痢や血便が慢性的に続き、症状が自然に改善した後も、再発を繰り返すことが特徴です。
指定難病の一つで、10~30代の健康な若年層にも発症がみられるため、軽症の場合は見過ごされがちですが、重症化するケースもあります。
内服薬や坐薬を使用し症状をコントロールできれば、普段通りの生活を送ることが可能ですが、治療が難しい場合は、専門医療機関での治療が必要となることもあります。
当院では、症状や内視鏡検査の結果に基づき、適切な治療計画を立て、病状のコントロールを目指します。
下痢について
正常な便の水分量は60~70%、形のない軟便は80~90%、液体の水様便は90%以上が水分とされていて、大腸で水分の吸収が十分されないか、水分の分泌が増えて下痢になります。急性の下痢は安静を保つことで2週間以内に症状が改善しますが、3週間以上下痢が続くと慢性の下痢と診断されます。
種類
急性下痢
水分補給をこまめに行います。常温か湯冷ましを少しずつ飲んでください。嘔吐などで水分をうまく摂取できない際には受診して点滴などで水分を補給します。食事は白粥、やわらかく煮込んだうどん、すりおろしリンゴ、出汁や透明なスープなどが適しています。
なお、感染性腸炎の可能性がある場合は、周囲にうつさないよう、手洗いをしっかり行ってください。また、食材や調理に関係する仕事、医療関係の仕事をされている場合、感染症状が完全に消えてから48時間以上経過するまで仕事を休むようお勧めしています。
慢性下痢
冷たい飲食物は避け、消化しやすいものをとってください。栄養バランスにも気を付けましょう。
牛乳や脂肪などで下痢をしやすい場合には、これらの食品をできるだけ避けます。香辛料、カフェイン、アルコールは症状が改善するまで控えてください。
原因
過剰なアルコール摂取、食べ過ぎ、刺激が強い香辛料の過剰摂取、冷えなど、日常的な原因で下痢を起こすこともありますが、細菌やウイルス感染、ストレスなどによって生じることもあります。また、大腸疾患などの症状として下痢を起こしている場合もあります。
検査と診断
問診で便の色や状態、匂いなどの特徴、食中毒や暴飲暴食など下痢を起こす原因の心当たり、直前の食事などについて伺います。明らかな原因がわからない場合には、大腸カメラ検査を行って病変の有無を丁寧に確かめ、疑わしい部分があれば組織を採取して病理検査を行い、確定診断につなげます。
治療
脱水の可能性がある場合には、点滴などで水分の補給をします。その上で原因疾患があれば、その治療を行います。
下痢症状の緩和には、水分の十分な補給、消化しやすく消化管に負担をかけない食事、そして体を冷やさないことが重要です。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は、腹痛やお腹の不快感とともに、便通の変化を繰り返す病気です。腸が過敏になり、動きや感覚に影響が出ることで症状が現れます。
主な症状
腹痛や下痢、便秘、またはこれらが交互に起こることがあります。
また、お腹が張る感じやガスが溜まりやすいといった症状がみられることも特徴的です。
原因
この病気の原因は明確には分かっていませんが、腸と脳の連携がうまくいかないことや腸の動きの乱れ、腸内細菌のバランスの崩れ、さらにはストレスや特定の食べ物の影響が関与していると考えられています。
治療
まず食事の見直しやストレスの軽減が大切です。規則正しい食生活やリラックスを心がけることが症状の改善に役立ちます。また、必要に応じて薬を用いることで、痛みや便通の異常をコントロールすることが可能です。当院では、患者様の症状に寄り添いながら、適切な治療方法をご提案しています。